犬のグルーミングで注意すべき季節ごとのポイント
季節の移り変わりとともに、私たち人間の暮らしが変わるように、犬たちの体やお肌、被毛も影響を受けています。
「最近、毛がよく抜けるな」「かゆがってるみたい」――そんな変化に気づいたときは、季節に合わせたグルーミングを見直すタイミングかもしれません。
一年を通して愛犬の快適さを守るために、季節ごとのグルーミングのポイントをやさしく整理しておきましょう。
春:換毛期スタート、抜け毛対策がカギ
春は多くの犬にとって、冬毛から夏毛へと生え変わる「換毛期」が始まる季節。
特に中~長毛の犬種では、抜け毛がぐんと増えるので、ブラッシングの頻度をいつもより増やしてあげるのがおすすめです。
毛が密集したままだと皮膚が蒸れやすくなり、かゆみや赤みの原因に。
スリッカーブラシや抜け毛用のコームなどを使って、こまめにケアしてあげましょう。
この時期はホコリや花粉も多いので、軽く拭いてあげたり、お散歩後の足まわりのチェックもお忘れなく。
夏:湿気と暑さから皮膚を守る
夏場は湿度と気温が高くなることで、犬の皮膚にとっても過酷な季節。
蒸れやすい脇の下やお腹、耳の中などは、いつも以上に気を配りたいところです。
シャンプーは月1〜2回を目安に、低刺激のものを使って汗や皮脂の汚れをやさしく落としてあげましょう。
ただし、洗いすぎは皮膚を乾燥させて逆効果になることも。
しっかりすすいで、完全に乾かすところまでがケアの一環です。
また、夏は熱中症対策も大切なので、グルーミングの時間帯は涼しい朝や夜にすると、愛犬もリラックスしやすくなります。
秋:もう一度やってくる換毛期
秋もまた、春と同じように換毛期に入る子が多い時期です。
今度は夏毛から冬毛に切り替わるので、再び抜け毛が増えてきます。
春と同じように、こまめなブラッシングで毛玉や皮膚トラブルを予防しましょう。
この時期は朝晩が冷え込むこともあるので、シャンプー後の乾かし残しがないように注意が必要です。
少し肌寒くなってくると、ドライヤーの温風が「気持ちいい」と感じる子もいますので、やさしく声をかけながら仕上げてあげましょう。
冬:乾燥対策を意識して
冬になると、空気が乾燥してきます。犬の皮膚や被毛も同じように乾燥しやすくなり、フケが増えたり、かゆみを感じやすくなる子もいます。
この時期は、保湿成分入りのシャンプーや、犬用の保湿スプレーなどを取り入れて、うるおいを守る工夫をしてあげると良いでしょう。
また、部屋の暖房でさらに乾燥が進むこともあるので、加湿器を使ったり、濡れタオルを室内に干すだけでも空気がやわらぎます。
寒さで動きが減ると運動不足にもなりやすいため、グルーミングの時間を使って体を軽くマッサージしてあげるのもおすすめです。
季節ごとのグルーミングは、「特別なこと」ではなく、日々のケアに少し気持ちを添えるような感覚で大丈夫です。
愛犬の様子に気づき、小さな変化に寄り添ってあげるだけで、その子の快適さはぐんと変わってきますよ。