リードの先を振り返ると、愛犬が半歩ほど後ろをついてくる。前はこちらを引っぱるくらいの勢いだったのに、いつの間にか横に並ぶより後ろが定位置になっている。ちゃんと歩いてはいるし、散歩を嫌がっている様子もない。だからこそ、これは気にしたほうがいいのか、そっとしておいていいのか、迷ってしまいますよね。
今回は、倉敷市のお客様から届いたお声をきっかけに、散歩で後ろを歩く子をどう見ていけばいいのかを考えてみます。
ライ君のお話
お声をくださったのは、スタンダードプードル・ライ君 11歳のご家族です。ライ君は、いつもは少し後ろを歩くことが多かったそうです。歩けるくんを着けてからは前を元気に歩き出したそうで、「前を元気に歩き出してびっくりしました」という言葉をいただきました。
※お客様個人の感想です。感じ方には個体差があります。
ライ君がなぜ後ろを歩いていたのか、その理由はこのお話からは分かりません。ですので、ここから先はライ君のことではなく、後ろを歩くようになった子についての一般的なお話として読んでください。
後ろを歩く理由はひとつに決められない
犬は年齢を重ねると、筋肉や関節が弱くなったり、体の柔らかさが落ちたりして、散歩のペースがゆっくりになることが多いです。高齢の犬は関節のトラブルを抱えていることが多い、とも言われています。
散歩で遅れる、後ろを歩く、ペースが落ちる。こうした様子は、関節のこわばりや痛みのサインの一つとして挙げられることもあります。犬は痛みを表に出さないことがあると言われていて、初めのうちの関節の変化は気づきにくいこともあるそうです。
体重が増えて足腰に負担がかかり、歩くのがつらくなっている場合もあります。
その一方で、ゆっくり歩くこと自体が、すぐに心配につながるとは限りません。においを嗅ぎながら、自分のペースで歩きたいだけという子もいます。
つまり「後ろを歩いている」という一つの様子だけでは、理由までは決められないんですよね。年齢のせいだと決めつけるのも、悪いほうにばかり考えるのも、どちらも少し早いと私は思っています。ほかの様子と合わせて見ていきましょう。
散歩のときに一緒に見ておきたいこと
後ろを歩くことに加えて、次のような様子があるかどうかを見てみてください。
- 歩くスピードが前より落ちている
- 途中で立ち止まる、座り込む
- 息づかいが荒くなる
- 足を引きずる
- 歩き方がこわばって見える
- 段差を嫌がる
- 寝起きや、休んだあとの歩き始めがぎこちない
一つ当てはまったからといって、何かが決まるわけではありません。散歩から帰ったら、その日に気づいたことをスマホのメモに一言だけ残しておく。それを続けると、先月と今月の違いが比べやすくなります。獣医師に様子を伝えるときの手がかりにもなります。
今日の散歩で試せること
ペースはその子に合わせる
シニア犬は飼い主のペースに合わせようとして疲れやすいので、犬のペースに合わせて歩くことが勧められています。こちらが速く歩くと、かえって負担になる場合もあります。後ろにいるなと感じたら、まず自分の足をゆるめてみてください。
リードを引っぱらない、叱らない
遅れているからといって、リードを無理に引いたり叱ったりするのは避けてあげてください。立ち止まったら、こちらも一緒に止まって、景色でも眺めながら待ってみる。そのくらいの気持ちで歩くと、飼い主さんのほうも肩の力が抜けると思います。
1回を短くして、回数を分ける
1回で長く歩くより、短めの散歩を何回かに分けるほうが合う子もいます。つらそうなときは途中で休ませたり、早めに切り上げたりしてかまいません。
においを嗅ぐ時間も散歩のうち
においを嗅ぎながら、自分のペースで歩きたい子もいます。距離をかせぐことより、その子が歩くことを楽しめているかどうかを見てあげてください。
ときどき体重も量ってみる
体重が増えると足腰に負担がかかる場合があります。体重計に乗せるのが難しければ、抱っこして一緒に量り、自分の体重を引く方法でもかまいません。
こんなときは獣医師に相談を
以前より急に歩くペースが落ちた、運動量が急に減った、足を引きずる、元気なく歩いている。こうした変化があるときは、「年のせいかな」で済ませずに、かかりつけの獣医師に相談してください。
歩けるくんのこと
ライ君のご家族のように、歩行をサポートする選択肢の一つとして歩けるくんを試される方もいます。ただ、様子が変わったと感じるかどうかは、その子によって違います。感じ方には個体差があります。体調が気になるときは、まずかかりつけの獣医師にご相談ください。
おわりに
愛犬が後ろを歩いているのに気づいたら、まずは歩く速さをその子に合わせてみる。そして、ほかの様子と一緒に、今日の散歩を見てあげてください。同じことで気になっている方の参考になればうれしいです。
※アイキャッチ画像はイメージです。
※本記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を目的としたものではありません。
気になる症状がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
※歩けるくんは治療を目的とした商品ではありません。感じ方には個体差があります。
うちの子の場合はどうだろう、どのサイズが合うのだろう——
そんなふうに迷われたときは、お気軽にご相談ください。
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