散歩の途中で歩くのがゆっくりになった。起き上がるまでに少し時間がかかる。寝ている時間も前より長い気がする。
14歳、15歳、16歳。そのくらいの年齢になると、こうした変化を見ても「もう年だから仕方ないか」と思ってしまう方もいらっしゃると思います。毎日そばで見ているからこそ、気になりますよね。
ただ、私は「年齢だけを理由に、考えるのをやめなくていい」と思っています。ここで言う「諦めない」は、何かをすれば若い頃のように戻る、という話ではありません。「年のせい」と決めつけずに獣医師に相談すること、そしてその子の今に合った過ごし方を考えること。この記事では、そういう意味でお話しします。
私の場合は、心が折れかけたことがあります
うちのラニは今16歳です。ラニが13歳のとき、ある日突然、前脚を出しにくくなりました。立ち止まったまま動けなくなった姿を見て、何もできない自分が悔しかった。
往復1時間半かけて筋膜リリースの施術に通いました。漢方やサプリメントを調べて試しました。食事内容も見直しました。整体にも通いましたし、声かけの工夫もしました。
それでも思うようにはいかず、「もうこれ以上できることはないのか」と心が折れかけました。
そのとき、ラニの目を見て「諦めるわけにはいかない」と奮い立ちました。
これはあくまで私とラニの話です。ほかの子にも同じことが当てはまるとは思っていません。
「年のせい」と決めつけないでほしい理由
年を取って動きがゆっくりになること自体は、シニア犬では自然なことです。獣医療の現場では「老いは病気ではない」という言い方もされています。
一方で、高齢犬の変化の中には、痛みなどから来ていて普通ではないものもある、とも言われています。歩くのが遅くなる、起き上がりがこわばる、といった変化は「年のせい」と受け止められやすいのですが、その背景に、痛みや病気といった別の理由が隠れている場合もあります。獣医師は「老化だけのせいと決めつけないで」と呼びかけています。
犬には痛みを隠す本能があり、飼い主が気づきにくいこともあるそうです。
英国のリバプール大学の研究チームが、イギリスの犬の飼い主633人と獣医療従事者305人を対象にアンケートを行っています(Frontiers in Veterinary Science、2024年)。獣医療従事者は、飼い主が「寝てばかりいる」「散歩で遅くなる」「起き上がりがこわばる」「歯石」といった変化を、病気の可能性より老化と結びつけやすいと見ていました。また、高齢の犬を「病気になったときだけ」動物病院に連れて行くと答えた飼い主は14%でした。イギリスでの調査なので、日本の飼い主さんに同じ傾向があるという意味ではありません。
今日、おうちで見ておきたいこと
次のような様子は、痛みのサインのことがあります。当てはまるからといって痛みがあると決まるわけではありませんが、気づいたことをメモしておくと、獣医師に伝えるときに役立ちます。
- 階段の上り下りを嫌がる
- 車やソファへの飛び乗りをためらう
- 起き上がるのに時間がかかる
- 散歩で疲れやすくなった
- 散歩で遅れるようになった
その子の「今」に合わせた過ごし方を考える
高齢犬や関節に不安がある犬では、1回の長い散歩より、短い散歩を何回かに分けるほうが体への負担が少ないと言われています。ペースはその子に合わせてゆっくりで構いません。どのくらい動いてよいかは、決める前に獣医師に診てもらうことが勧められています。
長く歩くのが難しくなった子でも、ペットカートやワゴンを使えば、外の景色や音、においに触れながら一緒に出かけられます。乗せる前に家の中で少しずつ慣らしておくこと、暑い時期は通気や熱中症に気をつけることが勧められています。
散歩の形が変わっても、外の空気を一緒に吸う時間は作れる。私は「諦めない」というのは、こういう工夫を探し続けることだと考えています。
動物病院に相談してほしいとき
散歩中に足を引きずる、立ち止まったり座り込んだりする、ハアハアと息が荒くなる、痛そうにする、歩くのを嫌がる。こうした様子が見られたら、散歩をやめて獣医師に相談するのが目安です。
また、高齢犬は元気に見えても定期的な健康診断が勧められています。米国の獣医療の資料では、シニア犬は半年に1回程度、16歳以上では少なくとも年2回の受診が目安とされています。具体的な頻度は、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。
おわりに
14歳、15歳、16歳という数字は、その子が積み重ねてきた時間です。ただ、その数字だけで「もう何もできない」と決めなくてもいい。私はラニと暮らしながら、そう思っています。
同じことで悩んでいる方の参考になればうれしいです。
うちの子の場合はどうだろう、どのサイズが合うのだろう——
そんなふうに迷われたときは、お気軽にご相談ください。
EQT1(STEP EQT 歩けるくん 正規販売店)
お電話:086-470-0112(平日 9:00〜17:00)
※アイキャッチ画像はイメージです。
※本記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を目的としたものではありません。
気になる症状がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
※歩けるくんは治療を目的とした商品ではありません。感じ方には個体差があります。
